一般的に、タバコは新型コロナウイルス感染症の悪化を促進すると考えられてきましたが、実際に影響を及ぼすかは不明であり、広島大学により研究が行われました。
広島大学 公式HP 参考
https://www.hiroshima-u.ac.jp/news/66135
研究成果の内容
たばこの煙成分が人の細胞(芳香族炭化水素受容体)を活性化し、ウイルス受容体を抑制することが広島大学原爆放射線医科学研究所の研究グループより、公式に発表されました。
たばこの煙成分は、濃度依存的に芳香族炭化水素受容体の活性化を通じて、ACE2発現量を抑制することが確認されました。さらに、芳香族炭化水素受容体を活性化するトリプトファン代謝物や胃潰瘍治療薬により、ACE2発現量が一時的に抑制されることが明らかになりました。
https://www.hiroshima-u.ac.jp/news/66135
喫煙状態は、一時的にウイルス受容体を抑制し、感染しずらいということです。
ウイルス受容体(ACE2)とは?
アンギオテンシン変換酵素2の略称。細胞の膜に存在する膜タンパク質の一つ。
コロナウイルスのスパイクタンパク質は、宿主のACE2に結合し感染が促進されるため、ウイルスの受容体として機能している。
芳香族炭化水素受容体とは?
様々なアリール炭化水素(=多環芳香族炭化水素)などをリガンドとして結合するタンパク質。
リガンドが結合することで活性化し、特定の遺伝子の発現を誘導することが知られている。
リガンドとは?
細胞の表面に存在する特定の受容体に特異的に結合する物質。
今後の展開について
これらの広島大学の研究は、たばこの煙と胃潰瘍治療薬を応用しており、新型コロナウイルス感染阻害薬(ワクチン)に比べ、安全性の面で優位性があると考えられています。
動物実験を用いた評価を経て、臨床研究での効果評価へと進められることが期待されます。
国立がん研究センターの発表について
「たばこ コロナ」を検索すると、国立がん研究センター様の「新型コロナウイルスとたばこに関するアンケート調査の報告書公表」という記事がはじめに表示されます。
2000名のインターネットアンケートの調査結果をエビデンスとし、喫煙者差別を加速させかねない意見を国立の組織が大々的に公表することに意味はあるのでしょうか。
以下抜粋 -
新型コロナウイルスとたばこに関するアンケート調査の報告書公表
https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2021/0531/index.html
たばこによる健康への悪影響は科学的に明白です。受動喫煙の他者危害性やニコチンの依存性を踏まえると、喫煙習慣は個人の嗜好にとどまらない健康問題であり、生活習慣病を予防する上で、たばこ対策は公衆衛生の重要な課題になっています。たばこは、本人の健康を損なうだけなく、家族など周りの人の健康にも悪影響を及ぼします。
調査結果
全体では、喫煙者が新型コロナウイルスに感染した際には、重症化しやすいと思っている人は55%であった。喫煙所が、新型コロナウイルスの感染が拡大しやすい場所だと思っている人は59%であった。
https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2021/0531/index.html
もちろん、喫煙を推奨するわけではありません。マナーが悪い人がいることも事実です。
しかし、ルールを守り、煙草という一つの文化を嗜む紳士淑女がいるのです。
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